まずはっきり言おう。
正直に言うと、あの家族のような空気の中で働くのは、正直つらい。
心から笑顔になれない。
無言で食べて無言で去る。
「ありがとう」がない。

そういう家族には、できれば関わりたくない。
でも、僕がこの蕎麦屋に立ち続ける理由がここにある。
僕が店に立つ理由
僕が毎日厨房で包丁を握り、出汁を取り、蕎麦を打つのは、ただ「そばを出す」ためじゃない。
食べてくれる人の心に小さな「ありがとう」と「幸せ」が芽生える瞬間を見たいからだ。
感謝の言葉は、ほんの一言でも、その人の心を温め、また誰かを笑顔にする力がある。
僕の手から出た一杯のそばが、誰かの心を満たす。
それがあるから、僕は今日もここにいる。
子どもたちには未来がある
あの家族の子どもたちにだって、未来はある。
彼らが今のままではない。
変わるチャンスがある。
親の背中が冷たくても、どこかで温かい背中に出会うことができれば、子どもは変わる。
感謝を知り、心の豊かさを知ることができる。
本音を語れる関係をひとつでも持とう
僕が心から願うのは、誰もが本音で語り合える関係を一つでも持つことだ。
家族でなくてもいい。友人でも、地域でも。
心の通う一言が、どんなに人生を支えるか。
「ありがとう」「ごめんね」「大丈夫?」
そういう言葉を惜しまないでほしい。
僕からのメッセージ
あなたの背中が、次の世代をつくる。
だからこそ、胸を張って生きてほしい。
感謝を伝え、素直な気持ちを大切に。
人生は一度きり。
温かい背中を見せて、あなた自身も感動し、感動を分かち合ってほしい。
僕は元々商売が下手なのかも知れないが、
お金儲けよりも人儲け――これが僕の信念です。
なぜなら、お金は一時的に人を満たすかもしれないけれど、
人と人との信頼や絆こそが、人生を豊かにし、続いていくものだからだ。
だから僕は、お金を追いかけるよりも、
人とのつながりを大切にし、心から感謝されること、喜び合えることに邁進している。
この蕎麦屋も、料理も、接客も、
ただの商売ではなく、人と人との「人儲け」の場でありたい。
